北アルプス黒部源流

Northern Alps Kurobe Genryu

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信州産サフォークを盛り上げよう

湯俣山荘で信州産サフォーク?!と、お思いの方がいらっしゃる事でしょう。ここ湯俣山荘では、このたび信州産サフォークを夕食でご提供することとなりました。

日本国内で消費される羊肉のほとんどがニュージーランドなどの海外からの輸入に頼っている状況ですが、ここ信州で飼育されている羊肉の品種の一つである「サフォーク」は大変貴重な羊肉で、肉用種としては最高品種と言われています。

昨年、湯俣山荘の再開に伴い、「地元の信州産サフォークを夕食に提供したい」と考えるものの、信州産サフォークは販売経路が限定的で手に入りにくい上に、価格も上昇傾向にあり、夕食での提供が叶いませんでした。

そんな中、長年三俣山荘に携わっている猟師の野口雅弘氏から、「飯綱町に羊を飼育している北澤さんという方がいる」という話が飛び込んできました。羊が可愛くて仕方のない北澤さんは、羊1頭ずつに名前をつけて可愛がり、大切にされた羊たちもまた、北澤さんを信頼しきって安心しているのだそうです。北澤さんが今後も牧場として経営を続けていくには、羊たちを食用にしたり、皮はムートンに加工したりすることが必要ですが、北澤さんは可愛さのあまり飼育している羊たちを食用にして食べる勇気がなかなか出ないのです。そして、羊はさらに増え、餌代がかさみ…

飯綱町で羊を飼育する北澤京子さん 参考:いいづなコネクト「https://iizuna.jp/docs/10617.html」

今回は意を決し、大切に育てた羊たちを湯俣山荘の夕食用に提供してくださることになりました。北澤さんの羊に対する思いを受け継ぐべく、羊1頭を余すことなく調理したいという想いに応えてくれたのは、長野市で「桂花酒楼」という中華料理店を営む寺澤喜一氏です。羊肉はどうしても筋張り、固くなってしまいますが、煮込むことで柔らかくなり、羊肉の部位を余すことなく提供できるようになりました。また、お皿から飛び出すほど大きな骨つきサフォークは、一つ一つ丁寧に調理されているため、かぶりついて食べられるワイルドさです。3種類の中華ソースは、寺澤氏の自家製で、羊肉の食感や香りを生かしつつ、お肉の味に変化をつけてくれます。羊肉の旨味がたっぷり溶け込んだ茹で汁で作ったスープも、自慢の一品です。

3種類のソースは、「豆鼓醬」・「沙茶醬」・「朝天辣椒」

「3種類のソースで食べる 信州産サフォーク」は、愛情たっぷりに育てられた羊肉を余すことなく、寺澤氏により中華風に仕上がった、湯俣山荘のオリジナルメニューとなりました。飼育者から調理者まで、このメニューが仕上がるのに関わった全ての人の顔がわかるのも、魅力の一つです。

湯俣山荘で、信州産サフォークを召し上がっていただき、サフォークの美味しさや素晴らしさが広がれば、こんなに嬉しいことはありません。ぜひ、一度ご賞味あれ!そして、感想をお寄せください。

◇湯俣山荘の夕食について

通常メニューに加え、プラス1000円いただくことで、「3種類のソースで食べる 信州産サフォーク」に変更可能です。

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